ルテインとゼアキサンチンと白内障予防

2015年08月25日

自然

 

ルテインとゼアキサンチンの植物性カロテノイドを増やすことで白内障のリスクを約40%減らす可能性があることが、大学と病院が行った近年の共同の研究で報告されています。

 

世界的に知られる栄養素の専門誌であるブリティッシュ・ジャーナル・オブ・ニュートリションに掲載される記事によると、ルテインとゼアキサンチンの摂取量が最も高いグループと最も低い摂取レベルグループの場合において比較がなされた調査で、それぞれ4.2%と4.1%程度、白内障のリスクの軽減ができる結果となったことを報告しています。

 

報告された調査は東フィンランド大学とラップランド中央病院による共同研究の一環で、それらに属する研究らによって実施されたもの。

治験には1689の人が加わり、年齢は61〜80歳の範囲で行われた調査ですが、研究者によると、ルテインとゼアキサンチンを一番多く摂取した被験者グループと一番摂取量が低い被験者グループの比較検討した場合に、ルテインとゼアキサンチンがもたらした白内障リスク軽減の関連性が大きかったことを報じています。

 

日本でもルテインは眼の健康サポート成分として知られるものの、ゼアキサンチンについては、まださほど知られていないのかもしれませんが、ルテインと似た働きをし、今回報告中にもゼアキサンチンの持つ植物性カロテノイドの働きが白内障に有意に働いていることを示唆しています。

 

カロテノイドのルテインとゼアキサンチンを含む食べ物:

ルテインは特にカロテノイドに属する強いアンチオキシダント(抗酸化)作用を備えた植物由来の物質で、食べ物にはあまり含まれていないようですが、ケール、カラシ菜、キャベツ、ほうれん草等に含まれていることで知られます。

 

近年の強い紫外線やフリーラジカルの予防サポートとして知られているビタミンA(ベータカロチン)や、ルテインに加えてゼアキサンチンなどの成分は今後も白内障予防だけでなく、眼の全体の健康を中心におすすめされる機会が増えてくるように思います。

 

 

Jouni Karppi, Jari A, Laukkanen and Sudhir Kurl

“Plasma lutein and zeaxanthin and the risk of age-related nuclear cataract among the elderly Finnish population”

British Journal of Nutrition

doi:10.1017/S0007114511005332

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