女性ホルモンや初潮年齢と甲状腺や基礎体温

2015年05月18日
女性ホルモンと甲状腺

女性のホルモンと健康

 

女性のホルモン:
女性は男性や子供たちと違って、初潮、生理や更年期など人生の段階においてホルモンのバランスに変化を迎える時期があります。
近年は女性だけではなく、男性においても更年期の症状も観られることが多いのだそうですが、女性のように鉄分カルシウムなどのビタミンやミネラル成分を多く必要とする時期のようなものは明確には伝わってきていないのが現状ではないでしょうか。

 

女性の初潮年齢:
女性には生理がありますが、初潮を迎える年齢がホルモンの関係で年々早まっていることが欧米の研究で報告されています。

成長を早めているともいえるホルモンですが、欧米の研究者による調査によると、女性の初潮は下記のように早まってきていることが報告されています。

1860年には平均年齢16.6才で初潮を迎えていたのが、

1950年には平均年齢13.1才で初潮を迎えるようになり、

そして、2010年になってからの調査では平均年齢10.5才と早まってきていることが報告されています。

この直近60年の期間の間だけを観た場合でも、平均して2.6才も女の子が初潮を迎える年齢がホルモンの関係で早まっていることがうかがえます。

今後においても、女の子の初潮の年齢が更に早まっていく可能性も考えられるという予測が既に報告されているようです。

 

ホルモンと環境と甲状腺:
2011年に日本で発生した東日本大震災の後の原発事故以降、日本でも甲状腺や甲状腺がんといった言葉を耳にする機会が増えたように思います。

特に小さな子供に与える事故の影響がどの程度なのかはわかりませんし、そのあたりは専門家の方々にゆだねるとして、日本よりも以前に原発事故を経験したアメリカでも甲状腺の機能低下について以前から報告されているようです。

ただし、それはあくまでもアメリカでの話しであって、日本や他の国や地域の状況と同じとは言えないかとおもいます。

私が購読する医療や健康、東京医療などの分野についての調査や研究、報告が記載されている専門誌にも、近年ではホルモンや環境と健康についての特集が組まれることが増えてきているように思います。

それらを拝見する限りでは、原発事故や放射線が甲状腺に与える影響ということよりも、私たちが口にしている食べ物や飲み物、食品などに関係するいわゆる食事を通して影響を受けていることが多く報告されているように思います。

世界における人口の増加に伴って、あるいは日本でもそうですが、食生活の変化もあって、肉類の需要は益々増える一方のようです。

その肉食のニーズを補うべく、あるいは経済的な目的や、ウィルスなどの病気を防ぐ役割などにおいて、抗生剤やホルモン剤が食肉の成長段階で多岐に使用されていることも報告されています。

肉類などの飼育の環境や、大気や海水における環境汚染などが与える影響の懸念についての報告や懸念も多いように思えます。

日本ではヨウ素の話題が比較的多いように思いますが、アメリカに場所を移せば牛肉や鶏肉をはじめとする食肉、小麦や大豆、とうもろこしなどの遺伝子組換え食品も甲状腺やホルモンに影響を与えているという議論が活発に行われています。

 

女性の甲状腺と基礎体温:
女性の甲状腺やホルモンについて普段の生活で健康のヒントにすることができることがあります。

アメリカで長年にわたり甲状腺ホルモンを専門として活躍される方々から報告されていることですが、女性の場合は基礎体温を知ることで、女性の甲状腺と健康の関係や影響を知るヒントになるともいわれています。

あくまでも健康状態の1つのヒントではありますが、女性の基礎体温が平熱とされる36.5~36.8度の範囲内が甲状腺を観る上では最適とも報じられています。

近年は一般的にその基礎体温が低く推移してきている女性が多いようですので、気になる方は測っておくと役に立つかもしれません。

低体温になればなるほど、代謝は上がりにくく、免疫力は落ちやすく、身体も冷えやすくなることが一般的です。

生理がある女性では特に出血開始後、2~3日後の起床時に基礎体温を測定することで、本来の体温がわかるのだそうです。

低体温や基礎体温が気になる場合に、生活の中で是非おすすめしたいのは、下記の3つのシンプルな行動です。

  1. シャワーよりもお風呂やサウナに入る。
  2. 太陽の光を浴びる時間を増やす。
  3. 歩いたり、自転車に乗る、エレベーターやエスカレーターの代わりに階段を利用するなどして、代謝が上がりやすい身体をつくるように気に留める。

女性にとって、基礎体温は健康にも大きく影響する基本的な点ともいわれますので、気になる場合には是非お試しください。

 

 

参考にした文献:
Food and Nutrients in Disease Management J・テイテルバウム博士
甲状腺異常症候群 B・Oバーンズ博士
Thyroid Healthy(甲状腺 ヘルシー) スーザン・コーエンPhD

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