グルタミン酸のアミノ酸栄養素と放射線治療

2014年11月10日
朝のジョギング

心地良い日

 

最近の研究で大切なアミノ酸の栄養素の一種であるグルタミンが放射線治療のダメージを予防する助けに可能性があると報じられました。

今回行われた調査では17人の女性で乳がん治療の際に6週間の放射線治療を行いながらグルタミン酸を口から飲むサプリメントの形状で摂取した場合とプラセボであるいわゆる偽粒との差を確認したもので、1日に3回に分けて体重一キロに対して0.5gのグルタミン酸を乳がんの女性が放射線治療を開始する1週間前から開始し、同治療1週間後の合わせて8週間にわたってグルタミン酸を摂取したとのことです。

測定は放射線治療腫瘍グループを皮膚の状態を基に全く変化無しの0からダメージの大きさが大きかった4までの4つに分類し、放射線治療終了1週間後では17人の平均値がグルタミンを摂取したグループの平均値は0.9だったのに対して、プラセボ粒摂取では1.4の平均で、その差が0.5ポイントの開きとなりました。

血中濃度のグルタチオン値はグルタミン摂取グループの方が大きく高かった結果となりました。

放射線治療の12ヶ月後の痛みを計測した場合においてもグルタミンを摂取していた方が、痛みが軽減されていたと報告されています。

 

グルタチオン値は抗酸化物質としての可能性があり、放射線治療による細胞のダメージを結果的に予防したことも考えられ得るとしています。

今回のグルタミン酸を使用した研究は数値としては17人という小さな調査だったこともあり、その時の体調をはじめとする個人差などを考慮するとあくまでも小さな可能性の範囲といえるかもしれません。

放射線治療はがん治療においての中心的な治療法の1つであることからも、もしグルタミン酸に関わらずいえることではありますが、放射線治療の効果を促進するものになりえるのであれば、更なる調査が進められることで、より多くの人の放射線治療によるダメージが軽減されることと関連してくるのかもしれません。

 

日本では現在3人に1人以上の割合でかかるといわれるために、より多くの人にとってがんは身近な存在といえます。

まずは近年がんで死亡する率が減り続けていて日本との差が広がっているアメリカからヒントを学べるとすると、アメリカでは野菜や果物の摂取量が政府の促進活動が功を制していることもあって増えているのに対して、日本では直近20年間にわたって野菜も果物の1年間における1人あたりの摂取量も減っていることが公民の複数の調査で報告されていることからも、わたしたちの食生活に以前のようにもっと野菜や果物を取り入れると共に、加工食品の摂取を減らしていく必要性があるように思います。またアメリカでは健康に敏感な多くの人が和食を取り入れた生活をし、味噌汁や緑茶が推奨されることが多いことからも、もう一度食生活の見直しを行うことが大切なのではないでしょうか。

 

参照:Rubio et al. Oral Glutamine reduces radiation morbidity in breast conservation surgery. Parenter Enteral Nutr. 2013;37:623-630

 

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